評価書活用
鑑定評価書の活用場面
法人様の場合
法人-代表者間・関連会社間の不動産売買等
法人と代表者等の役員間や、関連会社間の不動産売買においては、
・一般的な売買市場を介するものではないこと
・恣意的な価格設定が行われる可能性を有すること
から、税務上、売却金額の妥当性が問題になる場合が生じます。
また、同種の関係当事者間の不動産賃貸に関しても同様です。
この際、鑑定評価書を取得しておけば、客観的な価格水準が把握できますし、税務署に対する疎明資料にもなります。
融資交渉の際の資料として
融資交渉を行う前提として、市場における適正価格があらかじめ分かっていれば、融資可能額の目安を把握することが可能です。
また、融資交渉の際にも、不動産に関する諸資料・情報が、鑑定評価書の中にコンパクトにまとめられますので、特に多数の物件を一括して担保に供する場合等、交渉がスムースになります。
賃料交渉の際の資料として
テナントとしての立場からの賃料減額交渉・オーナーとしての立場からの賃料増額交渉の際には、やはり『現時点における適正賃料』が最大のポイントになります。
もちろん、不動産仲介業者等へのヒアリングでおおよその相場観を掴むことは可能ですが、鑑定評価書を取得していただくと、より説得力をもった主張が可能になります。
また、継続賃料にかかる鑑定書の中では、『現時点における適正賃料』だけでなく、過去からの改定の経緯等も踏まえた『適正な改定後賃料』を評価していきますので、賃料交渉はよりスムースなものになります。
賃貸等不動産の時価評価
平成22年3月31日以後終了する事業年度の年度末に係わる財務諸表から「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」が適用されます。
この中で、開示対象不動産の時価把握については、「不動産鑑定評価基準」による方法(=鑑定評価書の取得)が一般的な対応となります。
個人様の場合
相続時における時価評価
「相続税法」では、相続財産の評価は「時価による」ということになっており、「相続税財産評価に関する基本通達」の中で時価の算出方法が定められています。
但し、不動産については個別性が大きいため、「通達」ベースでの算定額と実勢価格に乖離が生じる場合があります(特に「不整形地」等個性の強い物件や、テナントの状況次第で価格が大きく変化する収益不動産について、この乖離が大きくなる傾向があります)。
この中で、鑑定評価書を取得して適正価格を把握し、これをベースに申告を行うことで相続税が安くなる場合が有り得ます。
また、遺産分割協議の際にも、鑑定評価書で適正価格を把握しておけば、後の争いを防止できるという効果があります。
親族間の不動産売買等
相続対策等で、親族間で不動産売買が行われる場合、前記「法人-代表者間売買」で述べたことと同様に、
・一般的な売買市場を介するものではないこと
・恣意的な価格設定が行われる可能性を有すること
から、税法上、売却金額の妥当性が問題になる場合が生じます。
この際、鑑定評価書を取得しておけば、客観的な価格水準が把握できますし、税務署に対する疎明資料にもなります。
